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2-27 学生

入学式から約1ヶ月、そろそろ暖かくなり始めた環境が眠気を誘う。
もちろんE組もその例外ではなく数人が夢の世界へと旅立っていた。

「このタイプのモンスターは大抵通る場所に目印をつけるから・・・・・・・・・」

「ふわぁ・・・・・・・・・」

堪え切れず出た欠伸を片手で隠しながらチラリとロロは横を見た。
そこには死屍累々と言うべきか、E組の面々がだらしなく机に突っ伏していた。

「ぐがー」

大きなイビキをかいてモンスターの図鑑を盾にしながら寝ているのはギル。
赤毛の髪がちらちらと図鑑の上で動いているが一目見て寝ているのが分かった。
そしてその後ろにいるのはアレスだ。
アレスはばれることを考えていないのか堂々と腕を枕に寝ていた。
よく見ると机に水溜りが・・・・・・・・・

「って汚いわね」

涎が水溜りを作っていた。
その水溜りに突っ伏しているアレスは授業が終わる頃にはくさくなっているだろう。
絶対に近づかないで置こうと心に誓いつつロロはそのまま真後ろの人物を見る。
ぼーっと窓を見ているジーナだが、完全に意識はなく、おそらく眠っていた。
目はあいたままなので本当に眠っているのかは分からないが。
そして一番前に座っているティアマトとファル。
後姿なので寝ているかどうかは判断し辛いのだがファルからは寝言が聞こえた。

「やめ・・・・・・・・・それは入らない・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

何の夢を見ているか問い詰めたいところだが今は授業中だ。
ティアマトは起きているらしく板書されたことをノートにきっちり纏めていた。
そしてそれぞれを観察していたロロだが真面目に授業を受けているかというとそれは間違いだ。

(意味分からないわね)

単に授業についていけていないだけだった。
そんなこんなで講師をしているタクは完全に現状に気付いているが特に何も言っていない。
そもそも冒険者というのは子供の遊びではなく、一から教えるような丁寧な授業は普通やらないのだ。
冒険者にとって情報とは命であり、特にモンスターの情報を多く知っているならば楽に討伐できるのは間違いない。
それでもこの授業を聞いていない者は授業内容を予め完璧に理解しているかまったく理解できていないかである。
ファルとジーナは見た目通り前者だろうがティアマト除く残りは完全に後者だろう。

「ん、今日の授業はここまで」

タクの一言に反応した面々が机から立ち上がり、腕輪に図鑑を押し込む。

「よく寝たぜ」

なんで授業終了の言葉にはすっと反応するんだろうな、と思うがもはや条件反射といっても過言ではない。

「ん、んー・・・・・・・・・今日は早く終わったんやな」

そういえば、とロロは懐から時計を取り出してみてみた。
確かにいつもより10分ほど早い。

「何言ってるの?当たり前じゃないか」

「は?ファル何か知ってるのか?」

「だってさ」

言葉を一旦区切って、ファルは言った。

「明日からテストだし」

「「「うそぉ!?」」」

「さらに言えばテストで赤点とると来週の連休が追試で潰されます」

三人の悲鳴が学園に響き渡った。






「というわけで第一回、勉強会を開始するわよ!!」

「ロロはん、どこ向いて喋ってるの?」

ファルの部屋でEクラスの面々は教科書を片手に集まっていた。
隅のほうでは「何で僕の部屋で・・・・・・・・・」としかめっ面で呟いている部屋主がいるが、スルーされていた。

「えっと、テスト範囲は下級モンスターの生態と冒険、それと魔法の基礎知識だな。
 ファルとジーナとティアマトは何が得意なんだ?」

「僕達が教えることが前提で話が進んでるよね、その聞き方。
 まぁいいけどさ・・・・・・・・・僕は出来れば魔法のほうは遠慮したいかな」

「それじゃあ私は魔法のほうを担当しますね。本当は魔法機械のほうが楽しいんですが・・・・・・・・・はぁ」

「あたいは一応全部いけるけど、ファルファルが生態で、あたいが冒険を担当すれば効率良いっぽね」

なるほど、とさりげなく自分の教科書を一通り見て分からないところを確認しだす三人。
当然ギルも机の下でさりげなく教科書を確認するが・・・・・・・・・正確なテスト範囲が分からなかった。
ロロとアレスもテスト範囲を知らなかった仲間なので同じように冷や汗をかいている。
ファルとジーナとティアマトは同時に溜息を吐いた。
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