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2-8 トラップ校舎

「ゲルト=レミエール・・・・・・行動力B、判断力D、身体能力D・・・・・・・・・」

ブツブツと呟きながら手元の書類に英字を書き込んでいくのはウィザードの制服を着たフードをかぶった女教員だった。
このゲームは前日のものと合わせて生徒の実力テストでもあるのだ。
生徒の行動傾向、さらに色々な要素を合わせてこれからの訓練の方針にする。
それを出来るのがある意味彼女、エイボンだけであった。
といってもそんな当然だが理不尽な仕事に彼女はイライラしていた。
新入生が入る時期にエイボンがイライラしてタクに八つ当たりするのは見慣れた光景でもある。

「・・・・・・・・・皆Eでいっか」

サラリと職務放棄を宣言しつつも、書き込む手は止まらない。
それなりの手当てはもらっているのだから、その分仕事をしなければならないのだ。
傍目からはフードでまったく容姿が伺えない分、ブツブツ何かを呟いているその姿は、ホラーである。
しかし呟きはある書類を取った時、ピタリと止まった。
そしてエイボンはその書類を近づけたり遠ざけたりして色んな角度から見る。

「・・・・・・・・・?この子・・・・・・・・・」

魔力は平均値。
身体能力は高いが、あくまで平均よりは、というレベルだ。
ペーパーテストでは見事に平均点が70点と目立った箇所はない。

「彼の・・・・・・・・?」

ポツリと呟き、あるカメラからの映像を視ると、そこには書類の写真と同じ顔をした少年。

「・・・・・・・・・キリア」

疑念は確信へ。
なんてことはない、ただの知人じゃないか。

「ファル=ブリューナク・・・・・・・・・行動力D、判断力A、身体能力C、傾向は・・・・・・・・・」

さしあたりのないことを書き、その書類を詰まれている山に放り込むと次の書類を取り出す。
どうせ校長辺りは既に知っていることを知りつつ。






エイボンが書類を処理していた一方、肝心の生徒達はというと困惑していた。
最初こそ雪崩のように校舎を探索していた新入生達だったが、今彼らの足は完璧に止まっている。
誰もが周囲を警戒し、目を凝らしていた。

「なんだよこれ・・・・・・・・・」

ポツリと呟いたギルの一言に足が攣ったように痙攣していた男子生徒一人がプレッシャーに耐えられず飛び出した。

「わいはぶつかるでー!」

「あ、馬鹿」

ファルの呟きと共に何処からか出現した丸太に直撃し、校舎外に吹き飛ばされるエセ関西弁の男。

「きゃあ!?」

さらに巻き添えを食らって女生徒までもが窓からダイブしていた。
大丈夫なのだろうかと思うが、さすがに教員が生徒を殺したとか洒落にならないので、安全措置はされているだろう。
それより問題は今、目の前でプランと吊られている丸太だ。
天井を見てみるがどこにどうやって仕掛けたのか分からない代物である。

「ジーナ、どうかな?」

「・・・・・・・・・魔力で隠蔽してるみたいですね。巧妙すぎて発動した後じゃないと気付きませんが。
 というよりファルさんのほうが分かるのでは?」

どこか・・・・・・否、間違いなく責めているジーナにファルは視線を逸らすとどうしたものかと首を捻った。
さりげなく周囲、特に天井端付近に注意してみるとやはりファ○ネルっぽいのが浮かんでいた。
となるとこれは学校の何かしらの行事か、それともあれを仕様しているのがいわゆる逃亡者で、
自分達を監視することによって逃げることを有利にしているのか・・・・・・。
そこまで考えて再び聞こえてきた声にファルは思考を中断する。

「ぎゃああああああああ!」

「これじゃ動けないわね」

よく分からないのだが校舎の中に全員が入り込んでから罠が作動するようになった、そうとしか思えなかった。
事実、一旦来た道を通って校舎の外に出ようとした者が罠にかかったからだ。

「ああもう!しゃらくせぇ!つっきるぜ!」

「え、ちょっと待ってファル!」

いったい何処へつっきるというのだ。
そう言おうとしたが既にギルは駆け出した後で、ファルの言葉など片耳にも入っていない。

「赤い鷲のバッジ!どこだ!」

「ちょっ・・・・・・待ちなさいファル!」

「色紙、ゲットだぜえええええええー!」

「そんなポ○モンゲットするみたいなノリで叫ばないでよ!」

お前らどこの売れない芸人だ。
そう思うのも束の間、動けないファル達を尻目にギルとロロは全力で離れていった。

「少しくらい私に合わせて走りなさいよ!」

「お前に足りないもの、それは情熱思想理念頭脳気品優雅さ勤勉さ!
 そして何よりも、速さが足りない・・・・・・!」

「筋肉馬鹿のあんたと一緒にしないでよ!」

「筋肉の何が悪い!筋肉の何が悪い!」

嫌なエコーを響かせつつ完全に聞こえなくなりつつある声に頭痛を感じるファル。
ちなみにジーナはいつもどおり腐った食べ物にたかるハエを見るような目で、ギルを見送っていたが。







「ろーろろRO小説♪どうも、バルセンです」
「こんにちわ皆さん、ファルです」
「毎度ギル君だと飽きちゃうので今日はファル君に来てもらいました。ファル君、何か一言」
「そうだね・・・・・・ギルじゃなくなったのって前回のツッコミに嫌気が差したからなんじゃないの?」
「・・・・・・・・・それで今日のお題は『あれ?トマトんってショタキャラじゃないし、性格変わってね?』からです!」
「・・・・・・・・・。うん、僕はトマト先生のほうしか知らないけど、そうなのかい?」
「そうなんDeath!ニャッハー!」
「面白くないですよ」
「別にウケ狙ってないからいいもん。ま、キャラが変なのは・・・・・・ぶっちゃけそのままで小説に出すと色々弊害がでるからだ!」
「例えば何です?」
「まず最初にガルマーさんなんだけど、彼、強者のオーラを纏ってるって感じじゃないでしょ?」
「僕に聞かれても知らないし、本編の僕はまだガルマー先生に合ってないんだけど・・・・・・・まぁ、そうなんだ?」
「さらにタクさんはお調子者のスナイパーって設定になっちゃってます」
「キャラ被り防止だね」
「そしてあとはまぁ、まだキャラ性格みたいなのがあるんだけど・・・・・・主要キャラと被ったらあれじゃん」
「うん」
「ショタ且つ弄られキャラなんて絶対主要メンバーに入れないし、ちょうどいいかな・・・・・・と」
「・・・・・・ひどいな、君は」
「とまぁ、今回のお題はこんなところですね」
「前回と続いてゲストキャラの概要の説明だね」
「だってさ、質問こねぇんだもん。せめて『何何の何何はどうなってるんですか?』とか言われたらお題に出来るんだけど」
「人気ないんじゃないの?」
「・・・・・・・・・いや、溜まり場で聞いてみたけど一応見てくれてはいるらしい」
「でも話題にすら上がらないほど、面白味を感じさせられないってことでしょ?」
「・・・・・・・・・いや、あの?そこまで言わなくてもなぁ、と思うんだけどさ」
「だって事実でしょう。更新速度だってのろいしさ」
「だ、だけど頑張ってると思うんだ!」
「頑張ってるフリでしょ?バルセンだって『ガンバムVSガンダムNEXTのゲームが出るから12月3日からはレースだな』
って思ってるくせに」
「ぎっくぅ!?」
「長編で完結してる作品なんて一つもないくせにさ」
「お、俺の子供のくせして何て口の悪さだ!」
「はいはい、親きどりおつ」
「ちょっ・・・・・・本編で優遇されてるからって調子にのりやがって!いいもん!どうせ完結するかわかんねぇよこんちくしょう!」
「開き直った・・・・・・ダメ人間だね」
「うるせぇ!」




・・・・・・・あれ?後書き長すぎ?
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