スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

2-5 パーティ会場にて

はたして何の意味があったのか、そんな謎なゲームを終えたギル達はパーティー会場で各々行動をしていた。
ファルは料理を食べては頷き、そして別の料理に手を伸ばしている。
おそらく料理の研究だろうが、はたして食べただけで研究が出来るのだろうかとギルは思う。
そして自分のことをいつもこれでもかと足蹴にしているジーナは椅子に座って丁寧に食事をしている。
どっかのお嬢様かというほど綺麗な食べ方をしており、周囲にA・○フィールドが張られているかのように誰も近づかない。
というか近寄りがたい。
そしてロロは今、隣で暇そうにフルーツを食べていた。

「あ、あれも美味しそうなの!」

「こ、校長!」

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・ねぇギル」

「言うな」

放送時から幼い感じのした喋り方の人物はどうやら校長だったらしく、外見は期待を裏切らない低身長だ。
語学学校の初等部にいっても違和感がないだろう。
王立学園の校長の名前はトナ=アムルーグ。
あれでも強大な魔力を宿しているらしいが、口の周りをケチャップでべたべたにしている現在、とても信じられない。

「はぁ、にしてもよ。なんでジーナはあんなに俺を嫌ってるんだ?」

「謎よね。ファルなら知ってるんじゃない?」

聞いてみた?
そう付け足してからクルリとこちらに振り向くロロ。

「聞いたことはあるんだけどよ・・・・・・・聞いたら後悔するって言われてさ」

ロロに懐いているジーナだが、なんで自分は嫌われてるんだろう。
・・・・・・・・・ひょっとして男が嫌い?

「といってもファルとはたまに一緒にいたからなぁ」

2年前までギルとロロが二人で行動している時、あの二人はいつも一緒にいた。
ジーナと会ったのはつい4年前・・・・・・つまり付き合い自体は2年ほどしかないのだが。
だが見たところジーナがファルに懐いているといって様子は微塵も見ていない。

「あ、あれ?」

「うん?ロロどうした?トイレならあっちブピョワァ!?」

「変態!」

手にもっていたフルーツ皿を顔面にパイの如く投げられたギルは悶絶して床を転げまわる。
いったい何すんだ、そう文句を言おうとしたがロロの視線の先を見て首を傾げる。

「ファルがどうしたんだ?」

「あのファルが話してる男の人なんだけど」

ふむ
確かにファルは誰か男の人と話していた。
教員か生徒かはよく分からないが、かなりハンサムである。

「惚れたのか?」

「違うわよ・・・・・・」

呆れて溜息を吐いてからロロは言った。

「どっかで見たことあるのよね・・・・・・・・・」

「ならジュノー出身か?ちょっと行ってみようぜ」

人が少し多くて移動が面倒ではあるが、大抵の人は立ち止まって話すなり食べるなりしているので
すぐにファルの場所へとたどり着く。

「でも僕には無理だと思うんだけど。ほら、もう学園の生徒だし」

「そこを何とか頼むよ。というか無理って絶対嘘だよね」

何の話か分からないが、男性がファルに何か頼みごとをしているところだった。
そしてファルが何かを口にしようとした時、こちらの存在に気付いたのかすぐに口を閉じる。

「どうしたんだい?おや、これは・・・・・・」

男性がこちらを見て驚きの表情をし、ファルに問うた。

「彼、かい?」

「・・・・・・・・・そうだよ」

「そう・・・・・・・・・か・・・・・・・・。はじめまして、私の名前はクロウ。今日は無理いって参加してるんだ」

そう言うとニッコリ笑って右手をギルに差し出した。

「ああ。俺はギル ノクトン。今年からここの生徒だ」

「何よそのゲームの説明文みたいなの・・・・・・・・・」

「うっせぇ!」

「はぁ・・・・・・私の名前はロロ ノクトン。こいつとは従兄妹ね。よろしく」

よろしくお願いします、とクロウは返してから再度ニッコリと笑う。
後ろでファルが溜息を吐いているが、なぜだろうか。

「君の父君とは旧知の仲なんだ。剣を教えてもらっていたこともあるよ」

「な!なら今父さんは・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・?」

どういうことだい?そんな視線を含んだクロウの眼差しを受けたファルは仕方ないといった様子で言い放った。

「ファル。君の父、セタ ノクトンは5年前に行方不明・・・・・・事実上死んだことになってるだろう」

「・・・・・・・・・そうだよな。わりぃ」

だがそんなはずはない。
ギルには分かるのだ。
彼、セタは死んだのではない・・・・・・・彼は・・・・・・

「ところでクロウさん。ファルのお友達?」

ロロの問いかけに思考を中断する。

「そうだな・・・・・・家族、そう言いたいけどね」

苦笑い。
対するファルは心底困ったように眉を寄せていた。

「私はたまに来るだろうからその時はよろしく頼むよ」

「ああ。任せとけ」

ギルがそう言うとクロウは頷き、会場の中に溶け込んでいった。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。