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1-5 寮

ファル達は寮につくとまず管理人室に行ったのだが、誰もいなかった。
その代わりに首の部分がクルクル回っている妙なゴーレムがいた。

『・・・・・・・・・』

そのゴーレムはファル達を見ると何かを差し出すように手をつきつける。

「・・・・・・・・・鍵、それと手紙ね」

手紙を手に取ったロロがギルに渡し、続いて鍵を見始めた。
その手紙の内容事態はだいたい想像できるので、すぐに興味を失くしたらしい。
一方ギルは文句を言うことなく丁寧に手紙を開けて中身を朗読し始めた。

「これを見ている頃には、私はいないでしょう・・・・・・・・・何だよこの意味深な手紙」

取りようによっては大変な事であるが、管理人室にいないという前置きで間違いないだろう。
内容は誤解を受けそうな文体が多かったが、ようするに忙しいので勝手に部屋に行っててくれというものだった。
寮に関する細かいルールに関しては生徒手帳を参考にしろとの一言で手紙は終わっている。

「・・・・・・・・・なぁ、これさ」

「なにかあった?」

「最後に血痕付いてるんだけど・・・・・・・・・」

「「・・・・・・・・・」」

ファルが覗き見てみると確かに赤い斑点の付着物がついていた。
これはあれか、ひょっとして新入生をからかっているのか。
そう思いつつ荷物の確認をする為に各々の鍵を持って一度解散した。





「むぅ」

部屋にダンボールで詰まれた大量の荷物に、ファルは不満気に唸った。

「おばさん・・・・・・・・・荷物は必要最低限でいいって言ったのに」

ファルが本来纏めた荷物はこれより大幅に少ない。
にも関わらずこれでもかと言わんばかりにファルの私物が送り込まれていた。

「処分していいって言ったのに」

相変わらず話の聴かない人だ、と思いながらファルが纏めた荷物を探し始めた。






「ファル遅いな・・・・・・・・・」

寮の大広間でギルとロロはくつろいでいた。
というのも荷物の確認だけなのに遅いファルを待っているのだ。
家具は寮に完備されているので多くの荷物はないはずなのだが。

「そうね」

暇そうにしているギルと違ってロロは手持ちのバッグから本を出して読んでいた。
しかも優雅に紅茶を飲みながら読んでいる。
いったい何の病気なのだろうかとギルは心配したが、言ったら蹴られるのは間違いないので黙っておく。
そろそろ来ないだろうかとギルが思い始めているとファルがキョロキョロと見回しながら大広間に入ってくる。

「遅いぜ?」

「悪か・・・・・・・・・ったね?」

「どうした?」

急にありえない物を見たかのように目を見開いたファルに思わず疑問の声をあげるが、その気持ちはよく分かる。

「・・・・・・・・・うん、今年の風邪はツンデレにもかかるんだな」

・・・・・・・・・前言撤回、まったく分からない。





「そういえばギルとロロは武器・・・・・・・・・というより何になるつもりなの?」

「俺か?俺は剣士になる予定だけど。剣もバスターソードがあるし」

「私はモンクね。どうも武器を使うのが苦手なの。武器は・・・・・・爪があればいいんだけど」

いつも素手で俺達を殴ってるんだから経験値もあるだろうしな、と内心で思いつつも絶対に言わない。

「いつも素手で俺達を殴ってるんだから経験値もあるだろうしな」

「死ね!」

「ぼひぇるば!?」

「何してんの・・・・・・・・・」

呆れた顔のファルにロロは顔を赤くしつつ叫んだ。

「うるさい!そういうファルはどうなのよ!?」

「僕?一応マジシャンを目指してるんだけど」

「は?ファルの剣の腕前、冒険者でも通用するだろ?」

ギルの脳裏に浮かぶのは過去一度あったモンスターとの相対の時。
その時ファルは咄嗟に倒れた冒険者の剣を手にとって戦ったのだ。
あの時のことを思い出すといまだに何かを思い出しそうになるが、とにかくファルの仕様武器は剣だ。
間違っても杖ではない・・・・・・・もっとも杖術も出来るというだけかもしれないが。

「別にマジシャンが剣を持ってもいいでしょ」

「・・・・・・・・・は?」

唖然とするギルとロロ。
何言ってんの、こいつ?

「確かに世の中のイメージはマジシャン=杖だけど、別に杖じゃなくても構わないでしょ」

「まてまてまて。それっていいのか?」

「いいも何も・・・・・・・・・そもそも武器なんていわゆる使いやすさみたいなもんだし。
 マジシャンが杖を使うのは杖が最も魔力を増幅するのに適しているからで、他にもまぁ理由はないことはないけど。
 別に剣士になったギルが杖を持っていても良いんだよ?」

「・・・・・・・・・俺が杖もってどうするんだよ」

「さらに言えばロロが銃を持ってもいい。銃を持つのに必要なのは知識だけだからね」

「・・・・・・・・・遠慮するわ」

どうやらファルは剣を持ったマジシャンをするようだ。
いったい何を考えているのか気になるが、ファルが突拍子もない行動をするのは今に始まったことじゃない。

「とりあえずここが校舎。毎朝ここに来るんだよ」

「・・・・・・・・・でかいな」

「・・・・・・・・・でかいわね」

そこにはそびえ建つ巨大な城があった。
いったいなんで遠くから見た時に気付かなかったかが分からないという程大きかった。





自重しない没ネタ 序盤より

「すいません。今日越してきたファ・・・・・・・・・あれ?」

「どうしたのファル?」

「いやさ、この人、人形なんだけど」

そんなわけねぇだろ、と言い放ってから管理人をまじまじと見詰めるギル。

『きたな おろかなる りんじんよ』

「なっ!?」

『ようこそ ここは まおうの しろです。ゆっくりしていってね!』

「うるさいわよ!」

ガコン!

急に喋りだした人形にロロがとび蹴りを放つとやばい音を出しながら人形は倒れた。
倒れた拍子に背中を見ると『かんりにんぎょう』と書かれていた。
・・・・・・・・・何語?

『きたない おかかなる にんじんよ』

「・・・・・・・・・こわ、れただと!?」

『えいこそ えこは まるおの えろです。ユ・・・・・・・ユユユユユユユユユユックリシネ!』

「え!?」

言葉と共に襲い掛かってくるがるまー人形。
ロロもさらに蹴り飛ばしていいのか一瞬迷う。
なにせこの人形、パンツ一枚なのだ。
変質者に飛び掛られてる気分で、蹴りたくないとかではなく触りたくないといった迷いである。

「どこまで再現しているんだろうな・・・・・・・・・」

ファルがそう呟きながらパンツを凝視するが、襲い掛かってくる『かんりにんぎょう』をひとまず見据え、構えをとった。
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