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日曜日!日曜日!

語ることはあまりないけどとりあえず更新した。
とうとうARのストックが一つに・・・・・・・・・まぁ結構前からストックあんまりないんですがね。
明日は実家に帰る日。
これで食っちゃ寝できる!

・・・・・・・・・

こらそこ!
ダメ人間言うな!

ARでは男の泣き所を書きましたが、別にこれはBALSENの体験談ではありません。
ただ男というのは性癖を親に知られたくないものなのです。
だからこそ死んだらHDDを見ないで破壊してくれという冗談がよくあるんですよ!
・・・・・・・・・まぁ冗談じゃなくてマジですが。
俺はHDDの中身が流出したら間違いなく一ヶ月鬱に入るな!

あとは・・・・・・・・・うん、もう語ることはないね!
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2-51 第一次○○大戦

「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

ファルとジーナは魔女釜の前で呆然としていた。
二人の胸にはほんの一握りの達成感と歓喜、そしてどこまでも大きな後悔だった。

「僕達はなんてものを作ってしまったんだ・・・・・・・・・」

「ええ・・・・・・・・・これはとんでもないものです」

もしこれが世に放たれるようなことがあれば世界は混沌の渦に叩き込まれるだろう。
ならば早くこれを処分しなければならない。
だがどうやって?

「・・・・・・・・・ファルさん」

「うん?」

「解毒剤、作りませんか?」

「いや、処分したほうが早いと思うんだけど」

確かに凄い効果ではあると思うのだが、世の中の人間から壮大なバッシングを受ける可能性がある。
解毒剤なんて悠長に作ってないで処分したほうが安全かつ確実である。

「解毒剤そのものは三日あれば作れると思います」

「・・・・・・・・・そんなに早くにかい?」

「正確に言えば解毒剤ではなく、前に作った正反対の薬ですが」

前に作った、と言えば・・・・・・・・・トナ校長に渡したあれだろうか。
そういえばあの薬、どこにいったんだろう。
二ヶ月以上たってるからすっかり忘れていたが、あれは売るとそこそこの家を建てられるくらいの値段になる。
もちろん材料もそれなりにお金がかかるのだが何よりも大事なのが一日中かかる緻密な作業だ。

「となれば材料集めか・・・・・・・・・」

「はい。上手く集まれば明日には作れると思いますが・・・・・・・・・最悪三日かかります」

「でもこれって下手な兵器より恐ろしいんだよね。これを特訓内容に組み入れればそれこそ皆死に物狂いで戦うと思うけど」

ですよねぇ。
そう言い放ち、腕輪から関係者に材料の問い合わせのメールを入れる。
色々問題があると思うが・・・・・・・・・まぁいいか。
そう思い彼はこの薬をトナ校長に提供することにした。
即ち───胸が小さくなる薬を。






時々、ふざけてると思うんだこの学園。

「というわけで超サバイバル☆どきどき鬼ごっこの開始なの!」

うん、本当にふざけてると思う。

「そう思うよな?ロロ」

「ブツブツブツブツブツブツ」

「・・・・・・・・・。そう思うよなアレス!」

「お・・・・・・・・・おっぱいがちっぱい・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。そう思うよなティアマト!?」

「・・・・・・・・・。あたいもちょっとあれは勘弁してほしいかなぁ」

やっとまともに反応してくれたティアマトにある種の感動を覚えつつ『あれ』をもう一度見据える。

「胸囲減少砲だっけか?何の需要があるんだあれ・・・・・・・・・?」

「女にとっては存在そのものすら許容できない代物であることには変わらないわ」

どこかで見たようなネコ型ロボットの形をしたロボットがこれまたどこかで見たような黒い筒状のものを手にはめている。
音声までは再現できなかったのか、トナ校長の声で「どかん!」という声とともに黒い筒から謎の液体が弾状になって発射される。
なんで姿形は真似できて声は真似できなかったんだよとかいうツッコミも最早無意味だろう。

「ティアマトは逃げないのか?」

「あたいはほら、存在そのものを歪めてセンサーとか誤魔化してるし」

よく分からないが高等技能っぽかった。
とにかくいまだブツブツ何かを呟いているホラーばりのビジュアルになっているロロをどうにかしなければ。
幸いにもロボットは別の人物を追っていき、ここにはいないがいつまでも校庭でノンビリとしているわけにはいかない。
このまま寮に帰って不貞寝したい衝動にかられつつもロロを抱えてギルは走り出した。





ギルは気付いていない。
貧乳派男子が逃亡者達の行方をことごとく遮るのを。
そして王立学園はバイオハザードの如く一つの追跡者によって、阿鼻叫喚の地獄図へと誘われるのだった。






「という夢を見たんだ」

「いや、ギル・・・・・・・・・自分の部屋が無くなったからって現実逃避してないで。現実だよ」

「嘘だっ!!!」

後に第一次貧乳大戦と呼ばれた戦いから翌日、ギルは消滅した自分の部屋の前で呆然としていた。
ちなみにこのネーミングだがアレスが特に深く考えずにつけたところ何故か正式採用されたという謎の経歴を持っている。

「・・・・・・・・・追跡者が俺の部屋で自爆するなんて夢を見たんだ」

「戦わなきゃ。現実と」

「嘘だっ!!!」

「・・・・・・・・・本当に追い詰められてるね、ギル」

呆れた顔で言い放つファルだがギルの耳には最早何も聞こえていない。
ちなみにロロは胸囲減少銃を食らったのでトナ校長の所へ解毒剤をうちにいった。
ぶっちゃけ減ったか分からなかったのだが、言えば確実に首が消し飛んでいたので何も言わなかった。
そこまで思い出してギルはようやく今後についてを考え始めた。
まず第一に部屋が修復されるまで他の人の部屋に居座らせてもらう。
この場合候補はうちのクラスメイトだが・・・・・・・・・。

「ロロは不味いよな。さすがに」

第一に考えたのが幼馴染のロロ。
男女で同じ部屋とか普通にまずい。
冒険者としてならどうとも思わないのだが、日常生活で女性と同じ部屋で寝るなんて恥ずかしくて仕方がない。
同じ理由でティアマトも却下だ。
となると次はファルの部屋だが・・・・・・・・・奴の部屋にはジーナも住んでいる。
どう考えても泊まればお邪魔になるだろう。
となれば残るはアレスだが

「あいつの部屋ってどこなんだ?」

そういえば見たことないな、と思案するが知らないものは仕方がない。
事は緊急を要するのだ。
今日中に寝床を確保できなければ野宿となるのは確実だ。
ということでアレスの所へ泊まるのは保留として

「あとは宿屋か?」

といってもお金にそこまで余裕があるわけではない。
前回のゴブリン討伐で頑張ったのである程度のお金はもらえたがそれでも宿屋に一週間も泊まれば底を尽きるくらいだ。

「・・・・・・・・・あとは知り合いか」

自身が知り合った者の家に押しかける。
ある意味一番快適だろうが何より問題なのは首都プロンテラの中に王立学園はあるといってもかなり遠いのだ。
つまり登校時間を考えるとかなり早く起きなければ・・・・・・・・・待てよ?
朝の鍛錬をランニングにして王立学園まで来て、シャワーをファルかアレスの部屋で浴びれば・・・・・・・・・。
知り合いによってはこれが一番妥当な線なのかもしれない。
となるとまず思いつくのがナノちゃん。
・・・・・・・・・いや、思いつくなよ俺。
一番ダメな選択肢だろそれ。
そして次に思いついたのはペン太先生。
非常勤なのでたまに顔を合わせる程度だが、教え子を放り出すような人ではなかった。
次がアカシア・・・・・・・・・本当に顔見知り程度な上、犯罪者じゃねぇか。
あれ?
よく考えたら俺って王立学園の外に友達がいない・・・・・・・・・?
ナノちゃんは・・・・・・・・・いや、しかし・・・・・・・・・。

「休日とか寮に引き篭もってるからでしょ?」

「そりゃそうだが・・・・・・・・・あれ?声に出てたか?」

「うん。というかアカシアと顔見知りって何したの?確か特級犯罪者だよね」

「・・・・・・・・・」

しまった。
何口走ってんだ俺は。
ファルに誤魔化しながら説明した後、先程あげた選択肢の中から考える。
最有力候補なのがアレス、次いでペン太先生だ。
前者が一番無難に思えるが何よりアレスの部屋だ。
人が住める環境であればいいのだが・・・・・・・・・。
とにかくアレスの部屋を探すべく、ギルは寮を探索しはじめた。
ついでに言うとファルも知らないらしい。

2-50 男の泣き所

王立学園の中で最も強い人物は誰か。
そう聞かれたら大多数の人間はガルマー先生と答えるだろう。
ガルマーが教師として指導する時、冒険者見習い達はその技術の高さに驚き尊敬するからだ。
技術力、判断力、身体能力、魔力。
それらを統計的に見てみると確かに王立学園で最強なのはガルマーで間違いないだろう。

「なのー」

が、ごく一部の人間───特に教師陣はこう答えるだろう。
知る人ぞ知る『世界樹の魔女』、トナ校長こそが王立・・・・・・・・・いや、存在最強であると。

「なのー」

こんなふうに団扇を片手にクーラー全開の部屋のベッドの上でゴロゴロしていても、最強なのだ。

「・・・・・・・・・だらしない」

「あ、キリア。どうしたの?」

「今はナノ」

「あ、キリアキリア!美味しいお饅頭をタクが買ってきたの!一緒に食べるの!」

「・・・・・・・・・」

まったく話を聞いていないトナにナノ───キリアは溜息を吐いた。
そしてふとトナはキリアのほうを凝視し

「あれ?どうしたの?なんだか顔色が悪いの」

「・・・・・・・・・ナガレ=ノクトンと遭遇した」

「あー・・・・・・・・・まだ苦手だったの」

「・・・・・・・・・」

「ナガレは生真面目でいい子なの」

「ありえない」

即答で否定するキリアにトナは苦笑いをながらクーラーを切る。
そしてベッドから降りて腕輪からあるものを取り出す。

「はいなの。これが氷・・・・・・・・・まぁだいぶ圧縮してて術式に治すには時間かかるの」

「・・・・・・・・・?エイボンは?」

「エイボンは何か美味しい気配がするとか言って一月前くらいに失踪したの」

「・・・・・・・・・相変わらず」

エイボンなら解凍、そして術式化なんて一日で出来るだろうがいないのなら仕方ない。
トナやキリアとて彼女の身勝手さは昔からよく知っているのだ。

「なの、次のNINO&NANOのライブのスケジュールなの」

「・・・・・・・・・」

キリアは腕輪経由で送信されるそのデータを確認し、頭の中で今後の予定を組み立てていく。

「それじゃあデートにいくの!」

「・・・・・・・・・職務は?」

「いいのいいの。そんなのタクとパールに任せとけば終わるの。
 今日は久々にちやほやされたい気分なの!」

そう言い放ったトナは自身に供給し続けていた魔力の一部をカットした。
するとそこには変身魔法が解除された彼女の姿が。

「・・・・・・・・・大騒ぎになる」

「大丈夫なの!NINO&NANOのゲリラライブにいくの!」

「・・・・・・・・・話を」

「さぁ出発なの!」

「・・・・・・・・・」

NINO&NANOで天真爛漫であるニノ。
実はトナの素顔であり、校長が副職なんてことを知っているのは極々一部の人間だけだったりする。





ギル=ノクトンは部屋のダンボールをあさっていた。
入学してから既に二ヶ月以上たつというのに全ての荷物はまだ部屋に出してない。
といってもギルが持ってきた私物は武器の手入れ道具だったり冒険者の必需品だったりするものばかりだ。
今日出された課題に必要な材料を見て「そういえば来る前買ったっけこれ」と思い出しダンボールをあさっているのだ。
腕輪に入れればいい話だったのだがこういう細かいものを取り出すのは少し技術がいるのだ。
そういえば昔母さんが四次元ポケットに手を入れてお目当ての道具がうんたらかんたら言ってたけどなんだったんだったんだろう。
とにかく腕輪というものは便利なようでいて実は魔法使い向けでもあるものだ。
なんせ格納領域の座標を決めて取り出したりするのには細かな魔力設定が必要で、
小道具を入れようものならそれこそ魔法を使うレベルでの繊細な作業が必要である。
腕輪が支給されはじめて数百年。
その間必需品となった腕輪は人々の魔法技術のレベルを格段に引き上げたがそれでも使い始め1年にも満たないものには難しいものだ。
ギルは一応食料袋と傷薬とバスターソードの領域を腕輪に設定しており、大雑把に操作しても取り出せるようにしてある。
・・・・・・・・・まぁその設定をしたのはファルだが。

とにかくだそのような理由で腕輪ではなくダンボールに入れて寮に送ったギルだが、その作業もファルに任せたのだ。
あれ?

──ファルに任せすぎのような・・・・・・・・・まぁいいか。

そしてその事件は起こった。





「な・・・・・・・・・」

お目当ての材料がないので別のダンボールを開けると、そこには絶句せざるを得ない代物が存在していた。
まさにこのダンボールはパンドラの箱。
開けてはならない、災厄が潜んでいた。

「・・・・・・・・・」

それはいわゆる成人未満お断りな本達。
そしてその傍にひっそりと、しかし確かな存在感を示している『Diary』と書かれた日記帳。
前者はとりあえず忘れることにして後者の表紙をめくってみることに。


はち月なな日すい曜日 はれ
きょうはさーかすをみにいった
ばひゅーんてなってぴょーんとはねてとってもたのしかったです
またいきたいです


「うおおおおおおお!?」

なにこの羞恥プレイ。
駄目だ、これを読むと間違いなく俺はダメージを食らう。
1ページから既に身体がかゆくてたまらない。

「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・」

何事もなかったかのようにその日記帳をダンボールに戻してガムテープも張りなおす。
さらにマジックペンを取り出して箱に『危険物』と書いてすっと端のほうに追い寄った。
そして腕輪を取り出して通話機能を呼び出す。
通話中という文字が腕輪の上に表示され、『sound only』というスクリーンと共に繋がった。

「ファル!なんで黒歴史を俺の箱にいれた?!」

『・・・・・・・・・意味はわからないけど、落ち着いて。何の話?』



少年説明中




「ということだ。俺の日記まで入れることないだろ?つうかなんで他の本も何で隠し場所知ってるんだ!?」

『いや、ベッドの下とかありきたりな場所で隠してるといわれても・・・・・・・・・』

「のおおおおう!?」

いやこんなことの為に通話したわけじゃなかった。
とりあえず本題を、と前置きしてからファルに聞いてみることにする。

『今日の課題で・・・・・・・・・ね』

「ああ。ファルなら分かるんじゃねぇのって思ってな」

『・・・・・・・・・?』

そう聞いた瞬間に何故か沈黙するファル。
なんで?
そう思ったのも束の間

『さっきから何か勘違いしてるみたいだけど、僕はギルの引越しに何の関与もしてないよ』

「・・・・・・・・・え?」

『君の母親が荷造りしてたっけ。・・・・・・・・・ああ、だからあの時お礼なんて言ったんだ。
 何もしてないのにいきなり感謝されたから何かと思ったけど、荷造りを僕がしたと思ってたんだね』

ギルにはその声はまったく届いてなかった。
男には泣いていいことがいくつか存在する。
これは泣いていいことのはずだ。

「もう・・・・・・・・・ゴールしていいよね?」

『・・・・・・・・・そうとうショックだったみたいだね』

まぁ僕にはよく分からないけど。
そういい残して通話はきれた。
正直これ以上話す余裕がなかったのでありがたいといえばありがたいのだが・・・・・・・・・
淡々と自分のベッドの下から取り出した青少年向けの本をダンボールに詰める母親の姿を想像して

「うわあああぁぁぁぁぁ!?」

絶叫しながらベッドの上でジタバタと暴れ始めた。
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